グリッドマン同人誌問題で感じた同人界隈の認識の甘さ



2018年秋アニメで最も話題になってるアニメグリッドマン。
そんな話題性と同時に同人関連の問題も話題になっています。

抱き枕問題


最初に話題になったのは抱き枕でしょう。
グリッドマンのキャラが印刷された抱き枕が
グリッドマンの版権元である円谷プロからの申し立てにより
頒布停止になりました。

この抱き枕などの同人グッズは、
円谷プロ以外にも厳しく対応しているところが多く、
この時点ではそこまで問題になってはいませんでした。

円谷プロ公式のお知らせ


抱き枕問題が話題になる中で、
とあるツイッターユーザーがこんなツイートをしました


このお知らせ自体はグリッドマン放送前から存在していたようです。

ただ公式がこういった問い合わせに対して同人活動を歓迎、
許可するという事はあり得ません。
同人自体を権利者は見て見ぬ振りをしており、
法的にはグレーゾーンであることには変わりません。

公式にこういう問い合わせをすれば
権利者としては許可しないというのが当たり前です。
1日限定の同人イベントなどで許可が降りる場合もありますが、
最近ではウマ娘があらゆる同人活動を禁止しており、
特別にお知らせを出すことも稀にあります。

FantiaやFANBOX問題


更に話題は加速していきます。
とある絵師がFANBOXにグリッドマンの二次創作を掲載した所、
円谷プロからの申請により掲載停止になりました。

FANBOX,Fantiaを知らない人に簡単に説明すると、
この手のサイトはイラストレーターや絵師などのクリエイティブな方の
パトロンになれるサイトであり、絵師やイラストレーターの方は
有料会員になってくれた方に会員限定のコンテンツを見せてるようです。

今回はグリッドマンという自分が著作権を持たない作品の
同人イラストを有料会員だけが見れるページに
掲載したことが問題でした。

円谷プロは厳しい?


去年の春頃にニコニコ動画に上がっていたウルトラマン関連の動画が
かなり削除されました。5分でわかるウルトラマン講座のようなものや
mmdなどが対象でした。

それと同時に去年の3月に円谷プロの社長が
同年の夏に変わることが明らかになりました。
新社長は元ディズニーの方であり、
ディズニーが著作権に厳しいところなのはご存知の通りです。

新社長になったことで著作権に厳しくなったのか?
同人活動などに対して厳しくなったのか?と
安易に関連付けてしまっていいのかは分かりませんが、
少なからず影響はありそうです。

ただ既にグリッドマンの同人誌を作成し、
とらのあなで通販されているものもありますが、
現時点では商品の取り下げや円谷プロからによる申請はないようです。
こちらの商品が円谷プロからの申請で取り下げられるようならば、
同人誌活動自体も禁止ということでしょう。

少なくとも他の作品に比べて同人活動の著作権リスクが
高いことは間違いないようです。

そもそも同人誌とは?


大前提として同人誌とは即売会などの限定的なイベントで
ファン自らが好きな作品の絵を描いたものを印刷したものです。
印刷代や手間暇などを考慮したものが実費で売られます。

基本的に建前として利益を目的としたものでは無く、
あくまでもファン同士が儲けを無視して楽しんでいるものです。
著作権的にはグレーゾーンではあるものの、利益が出ないからこそ
「私的利用」の範囲とギリギリ認識されているような状況です。

その中で同人誌市場が拡大し、壁サークルなどの人気のサークルは
実情としてはかなりの利益を生んでおり、
かつての利益を考慮しないものという前提はやや崩れつつあります。

しかしながら漫画家やアニメーターなども同人誌を出しており、
漫画家の卵が生まれるきっかけになったり、
低賃金のアニメーターの貴重な収益になっている部分もあり、
作品自体の盛り上がりに貢献してる部分もあるため、
著作権者からは黙認傾向にあります。

同人グッズ問題


以前から問題になっているのは同人グッズ問題です。
中国などの著作権を無視した業者が同人の絵や公式絵を勝手に使い
マグカップやアクリルバッジ、抱き枕やマウスパッドに
印刷されたものが発売され、ゲームセンターの景品になっていたりもします。

同人誌とは違い、抱き枕などのグッズは
著作権者にとっては大きな利益を生む者であり、
同時に「公式の商品」との区別がつけにくいために、
違法なグッズの類は海賊品として厳しく取り締まられています。
しかし、昨今では中国の業者でもないのに
抱き枕などのグッズを販売する同人関係の方が居ます。

同人グッズに関しては厳しいというのは同人界隈では当たり前の認識であり、
そういった認識を知ってか知らずか、
はたまたバレなければいいと思っているのか
同人グッズ問題は定期的に話題に上がります。

FantiaとかFANBOXでの二次創作はありなのか?


パトロンサイトであるFantiaやFANBOXは
公式的には同人絵に関して規制や禁止をしていません。
著作権者から問い合わせがあれば対応する形になっています。

FantiaやFANBOXを擁護している人の意見をまとめると、
アップロードされてる絵にお金を払ってるのでは無く、
あくまで絵師個人にお金を払っているというスタンスのようです。

しかし、お金を払わないと見れない場所に
そこでしか見れない二次創作品があるならば、
その二次創作が見たいからこそお金を払っているという人もいるでしょう。

FantiaやFANBOX自体を否定するわけではないのですが、
実際、円谷プロはツイッターや
pixvの同人イラストに対しては今のところ何もしていません。

FantiaやFANBOXに挙げられてたイラストに対応している事を考えれば、
公式や著作権者からすればツイッターやピクシプなどでの二次創作の公開は
黙認しているものの、
同人グッズや有料サイトでの公開は黙認できないということでしょう。

TwitterやPixvで二次創作をアップし、
FantiaやFANBOXではオリジナルの作品を公開するというような
きちんとした使い分けや棲み分けは必要ではないでしょうか。

甘くなっていってる同人業界


私は同人活動はしていませんが、
同人グッズはダメだというのは知識として知っています。
しかし、私よりそういった情報に詳しいはずの同人作家さんたちが
なぜ同人グッズを次から次へと制作したり、
有料会員サイトで限定公開するのか理解に苦しみます。

同人誌というのはグレーなものです。
見逃してもらってるだけに過ぎず、著作権者の領域に踏み込み過ぎなければ
公式の中の人たちにも楽しんでもらえて、
作品の熱量をより大きなものにしてくれるものだと思っています。

しかし、昨今の同人業界は著作権者の領域に平気で踏み込み、
認識が甘くなってる傾向にあります。
このまま同人グッズや有料サイトでのイラストの公開が続くようであれば、
黙認されている同人誌自体に対する規制にも進みます。

最後に。


一度規制が始まれば緩むことはありません。
一度始まってしまえば一気に
色々な作品の公式が同じように規制しだすでしょう。
そうなってからでは遅いのです。

同人誌をグレーゾーンの状態で止めておくためには、
公式や著作権者に「黙認」してもらえる範囲でやるしかありません。
その範囲をはみ出す人が増えれば、範囲はどんどん狭まっていきます。
結果的に自分の首を絞める事になります。

私はアニメが好きです、漫画が好きです、ゲームが好きです。
そして同人誌や同人イラストも好きです。
だからこそ、きちんとした認識で同人活動を行っていただきたい。
「またやらかした」と好きだからこそ思いたくありません。

同人グッズやパトロンサイトで二次創作を公開してる方は、
今一度考えていただきたい所です。

Posted by 笠希々