To LOVEるになれなかった打ち切り漫画「ラブラッシュ」レビュー

週刊少年ジャンプで連載していた漫画作品、
作者は山本亮平 。
全2巻でいわゆる打ち切り漫画だ。

ストーリー的にはラブコメ。
ありとあらゆる女の子に好かれる遺伝子を持った主人公が、
唯一自分の遺伝子の効果のない幼馴染に片思いしている中、
人間だけではなく色々な種族の女の子まで主人公を狙ってきて・・・?
というような作品。

この段階で思い浮かぶのはやはり、To LOVEるだろう。
あの作品も人間だけではなく宇宙人が主人公に対して思いを寄せて、
ラッキースケベなシーンが描かれる中でラブコメが描かれていた。

この作品も流れとしては似ているが、
物語のかなり序盤の段階で主人公が幼馴染に対して告白している。
ラブコメにおける山場が早々に来てしまい、
あとは幼馴染が自分の中の恋心を自覚するかどうかの話になってしまっている。

出てくる色々な種族の女の子も悪くはないのだが、
モンスター娘的なのが一気に色々出てきてしまい、
個々のヒロインの魅力が他のヒロインが出るたびに薄まってしまっている。

基本的に主人公は幼馴染一筋であるため、
新しいヒロインが出てきてもぶれない。
新しいヒロインが主人公に対し告白してしまうと、
そのヒロインの出番は極端に減ってしまう。
使い切り型のヒロインがあまりにも多く、キャラクターを使い切れていない。

個々のヒロインは決して悪くはない。
明るい感じのキューピット、クールな感じの幼馴染、
恥ずかしがり屋のサキュバス、積極的な獣娘など
バランス良く色々なヒロインが出てくるのだが、
主人公があまりにもブレないため、
せっかくのヒロインの魅力が発揮しきれずに終わる。

終盤は最初に出てきたキューピットの女の子と主人公の過去なども描かれるが、
流れ自体は悪くはないのだが、打ち切りが決まったせいか
あっさりとしたストーリーで終わってしまい、
結局、主人公のモテモテ遺伝子の要素も
いまいち使い切れずに終わってしまった感じが強い。

ハーレムれブコメにおけるヒロインの主人公に対する
好意のきっかけの理由付けとしてだけの要素で、
その要素がもっと大胆にエロ方向に向かって描かれれば違ったかもしれない。

絵柄自体は悪くはない、可愛らしいキャラクターデザインで
キャラの書き分けもきっちりされているが、
セクシーシーンでのエロさがあっさりしすぎている感じが強い。
水着や下着などのシーンも有るのだが、To LOVEると比べるとパンチが弱く、
中途半端なセクシー要素はほんわかした作風にもミスマッチだった

全体的に見て1つ1つの要素は決して悪くはないのだが、
その1つ1つの要素を使い切れておらず、
あっさりした作品になりすぎてしまっている感じが強い。

ハーレム要素のためのモテモテ遺伝子と
そんな設定に対し一途な主人公というバランスは悪くはないのだが、
色々な部分できれいにまとめて描きすぎて、
作品の勢いが無かったようにも感じる。

作者の「真面目さ」のようなものが出すぎている感じだ。
ハーレムラブコメを描くなら、真面目さは不要だろう(笑)
作風的にもジャンプというよりはチャンピオンっぽい感じだ、
雰囲気自体は悪くなかっただけに連載雑誌が違えば、
2巻で打ち切りにはならなかったかもしれない。

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