ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ レビュー

2016年6月28日

君は決して勇者ではない、しかし、ものを作ることは出来る。伝説の武器でさえも。

本作品はスクウェア・エニックスより2016年1月28日に発売されたRPG作品。

ドラゴンクエストビルダーズ (40)

やりだして感じるのはドラゴンクエストの世界観だろう。
初代ドラゴンクエストでラスボスである「りゅうおう」の誘いに
勇者が乗ってしまったら?という世界観になっており、
「りゅうおう」により、人間は「ものを作る」という事を忘れてしまっている。

ドラゴンクエストビルダーズ (1)

そんな世界に主人公は名前さえも思い出さずに目覚める。
神の声に従い、主人公はものを作る能力で街を復興させる。

ドラゴンクエストビルダーズ (7)

まず、拠点となる部分に「旗」をさす。
すると、その旗の周囲が光りに包まれ「拠点」となり、住民が復興していくに従って集まってくる。
この拠点を中心に復興させてゆき、
最終的にその章のボスを倒し、全4章のストーリーをクリアすることが目的だ。

ドラゴンクエストビルダーズ (24)

ものづくりは基本的にレシピから作る。
レシピは街に集まる住人だったり、新しいものを手に入れることで思いつく。
どの章でも「ひのきぼう」はもっており、
拠点周辺にいるスライムを倒して「青い油」を手に入れたり、

地面に生えている「草」や「棒」を使ってものを作っていく。

ドラゴンクエストビルダーズ (11)

新しいアイテムを作れるようになると今まで手に入れられなかった素材を手に入れられるようになる。
例えば釣り竿を作って魚を手に入れたり、斧や爆弾を作って鉱石を手に入れたりしながら
より強い武器やアイテムを作れるようになる。

ドラゴンクエストビルダーズ (15)

また住民が増えると「依頼」されることがある。
特定の部屋だったり、料理だったり、道具だったりを主人公が素材を集めて作ることで
復興していき、新しい住民が増えたりしてストーリーが進んでいく。

ドラゴンクエストビルダーズ (9)

復興していくと「敵」である竜王軍が攻めてくる。
住民も協力して戦い、街を守る。
どれだけ壊されても住民が倒されてもゲームオーバーにはならない。
壊された街は復活しないが、住民は一定時間後に復活する。

ドラゴンクエストビルダーズ (38)

ゲームオーバーになるのは主人公が倒された時のみだが、
倒されても戦闘前の段階に戻るため、この辺はライトユーザー向けに仕上がっている。
その反面で「どれだけ壊されてもゲームオーバー」にならないのは少し残念な仕様であり、
せめて拠点の旗を破壊されたらというようなルールがあれば
タワーディフェンスゲーム的な面白さが生まれたかもしれないが、あくまで
ライトユーザー向けの仕様だ。

ドラゴンクエストビルダーズ (36)

街づくりに関しては「マインクラフト」と比較すると確かに自由度は薄いかもしれない。
しかしながら「グラフィック」的にはドラクエの世界観に非常に上手く落としこんであり、
豪華な内容やドラクエらしい装飾品の数々、作った部屋の内容によって種類が変わり
部屋自体が「効果」を生む仕組みは面白い。

ドラゴンクエストビルダーズ (21)

例えば工房を作れば、住民が勝手に物を作って収納箱に入れておいてくれたり、
料理部屋を作れば料理を作ってくれたりする。
それぞれの住人の「個室」も作ることができ、徐々に賑やかになる感じは素直に面白く、
個性豊かな住民たちに妙に愛着が湧いてしまうのはマインクラフトと違った面白さの1つといえるだろう。

ドラゴンクエストビルダーズ (32)

更に章によっては住民を仲間として、一緒に冒険することが出来る。
それまでは一人で冒険して一人で素材を探して・・・という繰り返しなため、
仲間と旅ができる章は純粋に面白い。
ただ任意に仲間にできるのは3章だけであり、連れていける仲間も「あらくれ」のみ。
他の章、特に最終章でも仲間システムは継続してくれていればと感じてしまう。

ドラゴンクエストビルダーズ (18)

更にリセットシステム。
ストーリーモードは全4章に別れており、各章ごとに主人公の持ち物、拠点、レベルなどが全てリセットされる。
1章クリアに10時間ほどかかり、いろいろなサブクエストを無視すれば5~6時間ほどだ。
せっかく作った拠点も手に入れた素材も、愛着が湧いた住人も次の章では全て失う。

ドラゴンクエストビルダーズ (10)

1章は森林、2章は毒沼、3章は砂漠、4章は死の大地。
と、それぞれ特色が別れており、章ごとにやるべきことも違い、
章ごとに手に入りにくい素材などもあることでリセットされても新しい楽しさが生まれる面白さはある。

ドラゴンクエストビルダーズ (22)

例えば3章では罠を作れるようになり、やり方によっては主人公が戦わなくとも敵を自動で倒せるようになったりもする。
しかしながら、これは3章だけであり4章では殆ど使わない。
せっかく各章ごとで覚えた&やれることが増えても次の章では使えない&殆ど使わないことも多く、
フリービルドモードのほうでやり込むことはできるもののストーリーの中で活かしきれていない要素も多い。

ドラゴンクエストビルダーズ (35)

個人的には各章リセットではなく、徐々に拠点を広げ、住民もどんどん増えていくほうが面白かったのではと思う。
自由に作れるフリービルドモードはやはりマインクラフトのほうがおもしろみが強い部分が多く、
ドラクエなのだからRPG的な面白さ、復興していく面白さをもっと強めて欲しかったと感じてしまう。
ストーリーモードでは住民は基本的に5~6人くらいしか各章ごとに集まらず(最終章は多め)、
もっとワイワイガヤガヤ、町ではなく街な感じになることを期待しただけに少し残念だ。

ドラゴンクエストビルダーズ (37)

しかしながら、ドラクエらしくといえばいいのか、意外なことにストーリーがほんとうに素晴らしかった。
主人公は常々言われる
「あなたは勇者ではない」
この世界の勇者は世界の半分を手に入れたものであり、既に勇者は存在しない。
だからこそ本来は「りゅうおう」を倒すのは主人公の役目ではなく、勇者の役目だ。
主人公のレベルさえもモンスターを倒すのではなく「拠点を繁栄させる」ことでしか上がらない。

ドラゴンクエストビルダーズ (39)

最終章のストーリーは初代ドラクエをやった人ならばたまらないストーリーになっており、
やったことがない人でも楽しめる素晴らしいストーリーになっている。

ドラゴンクエストビルダーズ (14)

全体的に見てマインクラフトを旨いことドラクエの世界観に落とし込んだ作品だ。
初代ドラクエがウィザードリィを遊びやすくしたのに対し、この作品はマインクラフトを遊びやすくした作品だ
制限がある、縛りがある、想像しなくていいのはいかにも日本的だというような意見があったが、
私は「ルールが存在しない自由なゲーム」も確かに面白いとは思うのだが、
同時に「ルールがあるからこそのゲーム」の面白さがこの作品にはある。

ドラゴンクエストビルダーズ (33)

いろいろと改善してほしい部分や気になる点はあるものの、
その欠点を隠すほどストーリーやドラクエの世界観に落とし込んだマインクラフトは純粋に面白い。
3章では作りこんだ街が破壊され尽くし、温泉まみれになって投げ出しそうになったが(笑)
4章の絶望感からの「城作り」、そしてラスボスは本当に楽しかった。

 

ドラゴンクエストビルダーズ (20)

ぜひ、シリーズ化して続編に期待したい所だ。
マルチプレイがない&高さ制限などが問題視されるが、個人的にはそこまで気にならなかった。
もちろん天空城のようなものを作るならば高さに不満が生まれるかもしれないが、
普通の街づくりで3階建て4階建てくらいは余裕だ。

ドラゴンクエストビルダーズ (17)

気になっている方はぜひプレイして欲しい、私のように思わずハマってしまうはずだ。